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2011年05月28日

バック・ハー


 少し、遅れてしまったが、新学期が始まった・・・。

 今年は、次男も中学一年生になったので、上の二人と一緒に路線バスでチャイヤプムの市内にある学校に通学することになった。

 そして、残されたのは、地元の学校に通う末っ子のミック一人きり・・・。

 昨年は、初めての学校生活に慣れるまで大変だったが、今年は「アヌバーン2」(幼稚園2年=つまり日本で言う「年長さん」)。
タイの幼稚園は、私立や一部のマンモス校などでは、幼稚園も3年制になっていて、「アヌバーン1・2・3」と分かれているが、我が家の通う学校は、田舎の村立小学校なので、学年一クラス、幼稚園も2年制である。


 さすがは、2年目の貫禄で、友達との付き合いも深くなり、朝、通園するなり、さっさと友達のところに走って行ってしまい、送ってきた母には「バイバ~イ、もう帰っていいよ!」とつれないものである。


 こうして、学校生活に慣れ、友達に慣れ・・というのは、昼間フルで働く母には、安心できていいのだが、最近、気になることが少しある。


 まず、当然ながら、小さいうちから地元の学校に入ったので、友達につられて、話す言葉が増えたこと。
それが、ほとんど『パサー・ラーオ(ラオ語と呼ばれる、イサーン方言)』である。

 
 我が家の上の三人は、もともと日本から来たせいか、家の中でも、外でも「標準タイ語(もどき)」で話していて、子供たち同士で話すときは、多少、方言が混じることもあったが、基本的には地元方言は使わないようだった。


 ところが、最近迎えに行くと、うちの方面に帰る子供が二人便乗してくるのだが、その二人とおしゃべりしているのを聞くと、一所懸命に地元方言を使っているのがわかる。

 「○○○、バック・ハー!」と、すぐに言葉の語尾に、「バック・ハー!」を連発する。
普通、「バック」はイサーン語で、「~のヤツ、~野郎」のような、男性名の前につける言い方である。
標準タイ語では、「アイ~」に相当する、「バック・ハー」は標準タイ語の「アイ・ハー」と同じである。

 ミックたちの使っているのは、「何言ってんだよ。コノヤロー!とかいう感じで親しみを込めた言い方なのだが、
車に乗っている10分くらいの間、何度も何度も連発するので、こちらが可笑しくなる。
こういう会話を友達としながら楽しんで、ろくに先生の話も聞かずに、先生に細い木の棒などで「パシッ!」と叩かれるのが想像できる。


 昨日も、ミックが自慢そうに私に話した。

「ピー(「お兄さん」ミックは自分のことをこう呼ぶ)は、学校で全然先生に怒られないんだよ。」

「へ~? じゃあ、ピーはいい子なんだね。」

「うん、そうじゃなくて、叩かれるんだ。」

「・・・・。それじゃ、もっと悪いんじゃない。」


 ミックのように、人の話を聞かず、話しても分からない子には、すかさず先生の愛の鞭が炸裂する!

 昨日叩かれたのは、学校の木に「蜂の巣」があるのを見つけ、友達と取ろうとしても届かず(当たり前だ!)、ミックはその辺に転がっていた石を投げて、蜂の巣に当てて落とそうと思ったらしい・・・・。

「それでね、ピーが石ころを投げたら、デーン先生の車に当たって、ガラスにキズがついたの。」
「それで、ルーン先生がピーを叩いたの。」

 それは叩かれて当然でしょう・・・・。


 確かに、ミックは先生の車を狙ったわけではないが、結果的には「ガラスにヒビが入った」とは大変なことである。
我が家の隣の義姉のところで、自動車ガラスの交換をしているが、一枚2~3千バーツはする。
デーン先生の車は、古い型の乗用車だから、もっと高いかも知れない・・・。  

 でも、ミックにとっては叩かれたことより、先生の車のガラスのことより、大好物の甘~い蜂蜜がたくさん入っていたであろう、「蜂の巣」をゲット出来なかったことの方が残念だったようである。(まるで「くまのプーさん」だ。)

 まったく、普段から、ポー(うちの主人)が蜂の巣取りになんて連れて行って、取りたての蜂の巣の味を教えたりするから、こういうことになる・・・。
蜂の巣を舐めたり、ガブリをかじるのが大好きなミックなのだから、友達と一緒にこういうイタズラをするのも、仕方がない。

 多分、こういう子供たちを怒るとき、先生も思わず口走っているのだろう・・・・「バック・ハー!」と。



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Posted by バットニャオ at 07:40│Comments(9)イサーン語
この記事へのコメント
末っ子『ミック』君の日々成長していく姿が目に浮かんできます。

私もそうでしたが、「方言」は使えるときに覚えて置きますと、成長の度合いで自然必然的に、標準語もどきになっていきます。

しかし、悪戯ですね。「やんちゃ坊主」。

末っ子、成長に合せての調整(躾)も楽しみ(?)の一つです。
Posted by 阿羅漢 at 2011年05月28日 13:40
イサーン方言:以前の記事に、「バンコックでイサーン方言で携帯で通話していたので.....」というお話がありましたが、タイの他の地域ではイサーン方言はばかにされるのでしょうか?
ミック君:引き続き絶好調。世界60億人のうちで
も最も人生を楽しんでいるひとりでは?(笑)
Posted by p_tak at 2011年05月28日 17:06
ミック君、おもしろいねぇー。
楽しそうな幼稚園生活が、目に浮かびます。
蜂の巣って、そんなに、おいしいの?こっちでも、よく、道端で売ってるわよ。そういえば、イサーンから売りに来てるって、聞いたことあるわ。こんど、買ってみようかしら。それにしても、4人のお子さまの成長が楽しみですね。いいですねぇ。これからも、いろいろ、書いて教えてくださいませ。楽しみにしてますので。
Posted by ユッキー at 2011年05月29日 06:58
アイもイサン語かと思ってました。
標準ではピーと思ってました。
イサン語沢山紹介してください、楽しみにしています。イサン語辞書は無いようですよね、作ったら売れるかも。
Posted by ms at 2011年05月30日 14:25
☆ 子供は大人の真似をしますから、そちらでは
仕方ないでしょうね。
Posted by ピヤポン at 2011年05月31日 07:08
ミックくんも来年は小学生だぁ。
いやはや はちみつ取りとは 冷静に考えると 危険?刺されたりしないかとか。そんな後先考えずに行動するのが子どもでした。車のガラスが割れるほど重い石を投げる発想も 甘い蜜欲しさの力。やんちゃ坊主で逞しい!
この前隣の家の従兄がしきりに「ピーピー キンボっ キンボっ?」とマカムを差し出すのに 何となく意味が分かるものの苦笑いの息子でした。
マカムなのに どうして”金の棒”なの?と勘違いしてました。あと一年、方言マスターには程遠いかな。
Posted by マキ at 2011年05月31日 16:18
ミックくんは何をしても可愛いですね。

お兄ちゃんやお姉ちゃんの後をついて、どんどん大きくなって行く様子が楽しみです。
Posted by チャンドラ at 2011年06月02日 18:23
阿羅漢さん、こんばんは!
本当に悪戯っ子です。いつもお尻に悪魔のシッポとか生えているのではないかと、背後覗き込んだりしてしまいます。
躾・・・。私とせいぜい主人が口を出す程度ならいいのですが、他に義姉や親戚の面々、近所の知り合いまで口を出してくるので、私と言っていることが違ったりして・・、躾になりません。

p_tak さん、こんばんは!
「イサーン方言」は、もともとバンコクに出稼ぎに行くイサーン人は多かったのですが、昔は何となく「田舎者」と卑下して恥ずかしがって無理に標準語を話す人が多かったそうです。
でも最近は、バンコクのイサーン人人口が多いことや、イサーンの文化が受け入れられて来たことで、イサーン人も自分の言葉に自信を持って使うことができるようになった・・と聞いています。


ユッキーさん、こんばんは!
そうですね、ミックは怖いもの知らず・・というか、好奇心の塊のような年頃なので、毎日ハラハラしています。
蜂の巣は、やはり採りたてのを丸かじり・・が美味しいそうです。私は、あまり甘いものが好きでないので、一口で遠慮しましたが・・。

msさん、こんばんは!
そうですね、イサーン語で「アーイ」は「ピー」の意味です。標準タイ語の「アイ」は短い母音ですが、イサーン語の「アーイ」は長母音なのですが、口語だと早く短く聞こえたりしますので、日本人の耳には同じに聞こえるかも知れません。(標準語の「アイ」が上にも書いた「バック」というイサーン語になります。)
なので、イサーン語で、年上の人が自分のことを「ピーが・・・」というときに、「アーイが・・・」と使います。


ピヤポンさん、こんばんは!
そうなんです。子供は大人のやることを隅から隅まで観察して、実行しますから・・・。

マキさん、こんばんは!
ミックは蜂に刺される・・とかそういうことはまったく頭にないようです。でも、先生は勝手に誤解して、「子供たちは、蜂が襲ってくると思って、怖くて石を投げたらしい・・」と言ってくれたのですが、私はミックから聞いて「事の真相は知っている・・」のでした。
「金の棒」・・笑ってしまいました。確かにそう聞こえるのかも?じゃ、「チャイ・マイ?」の意味の「メンボ?」は「綿棒」ですね。
でも、南タイ方言は、もっと早口で、慣れるのに時間がかかりそうですね。

チャンドラさん、こんばんは!
いえいえ、最近は憎たらしくなって、悪態もつくので、すでに長男から蹴りを入れられるようになりました。(今までは小さいので特別扱いだった・・)もう、すっかり男兄弟の仲間入りです。
Posted by バットニャオ at 2011年06月07日 01:39
あくまでもこれはマッキンゼーマインドの一部だろうが本書に書かれてあるマッキンゼーマインドは分かった。ただこれを本当に理解する為には普段自分が行なっている業務にそのマインドを落とし込み実行するという事を繰り返す必要がある。結局マッキンゼーの社員たちもそのマインドを意識しながら行動する事により体に染み付いてるのだろうから。
Posted by 時計コピー at 2013年08月22日 16:50
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