2013年01月13日
長男の経験
今日の夕方の事である。
我が家の主人は相変わらず、マルチ商法の集会だかパーティーだかにうつつを抜かしていて不在だったため、一日の仕事に疲れた私は、午後5時半くらいという比較的早い時間に店を閉め、毎週土曜日に開かれている、市内の夕市に出掛けた。
久々に、こういう夕市に出掛けた長女は、様々な屋台で売られている、服やお菓子の物色に夢中、ミックはと言えば、この夕市に必ず来ているコピーDVDの屋台で、自分の目当てのDVDを物色するのに余念がなかった。
そうこうしているうちに、かなりの時間が経ち、長男の帰宅する6時の終バスの到着時間が過ぎてしまった。
私は、合鍵を店の前に隠してきたので、長男は先に着いてもきっとそれで家に入って、夕食、風呂を済ませているだろうと思っていた。
ところが私たちが帰っても、長男が家に入った様子がない。
そこで長女が私が心配しているのを察して、長男に電話を掛けてくれた。
すると、長女は「ね。絶対、○○(長男)には内緒だよ。私が言ったって分ったら、殺されちゃうから。」
と前置きをしながら言った。
「○○、バイクで転んだんだって。」
私は内心驚いたが、あくまで平静を装って、「で、どこで?」
と聞き返した。
しばらくして、帰って来た長男に事情を聞くと、こういうことだった。
最初、いつも通り終バスで帰るつもりだったのだが、途中で財布を置き忘れて、それを探して取りに行っている間に、間に合わなくなってしまった。
そのため、普段から時々オートバイの相乗りをしている友人のオートバイで帰って来る事になった。
いつものように、身体の大きい長男の方が運転して二人乗りで来たのだが、その途中の路上で、前を走っていたサトウキビを満載したロットイテーンに衝突しそうになり、急ブレーキを掛けたところ、オートバイが滑るように転倒したと言うことだった。
いったい、何が事故の原因だったのか?
長男は時速60キロくらいで運転していたと言う事だが、長男は冠っていた友人のヘルメットのせいで、視界が見にくかったため、前方に何か動く物が見える気がしたので、ガラス部分を上げてよく見たら、テールランプが切れて無点灯のロットイテーンが目の前に迫っていた…という状況だったらしい。
そして衝突を避けるため、とっさにブレーキを掛けたところ滑り、転倒したということだった。
しかも、その転倒したオートバイと長男の目の前で、後ろからこの事故を追い越そうとしたピックアップトラックに轢かれそうになったが、その車が急ブレーキを掛けて停まって、事なきを得た…という、まさに命に関わる事故だった。
私はこの状況を聞いて、数年前にまったく同じような事故で亡くなった、長女の学校の先輩の話を思い出して、背筋が寒くなった。
その男子生徒は、やはり無点灯で暗闇の中、道路脇に駐車していたサトウキビを積んだ中型トラックにまともに衝突し、頬にサトウキビの幹が突き刺さった状態で亡くなったという、本当に可哀想な事故に遭った。
その事故以来、土日の塾通いなどで、日が暮れてから長男が友人とオートバイで帰宅する日には、本当に心配でならないのだが、今日、実際に事故に遭ってしまった。
しかし、今回の長男の事故は、痛い思いはしたが、腕と足を擦りむく程度の傷で済んで、本当に不幸中の幸いであった。
長男の学校の同級生も、つい数ヶ月前に夕方だったのだがオートバイで出掛け、追い越しを掛けた乗用車に接触されて、そのまま帰らぬ人となった…と言う事故があったばかりだった。
本当にタイの道は、オートバイだろうが、乗用車だろうが、貨物車だろうがお互いの領域を持たずに走っているので、こんな接触事故が多発するのである。
特に今の時期は、サトウキビの収穫で朝から晩までロットイテーンや大型車やトレーラーまで、猛スピードで我先にと飛ばしている。
昨日も、チャイヤプムから帰って来る途中のこの道路で、やはりサトウキビをこれでもかと載せたトレーラーの連結した貨物部分が、横転しているのを見かけた。
こういった、サトウキビの過積載による横転事故も本当に後を絶たないのである。
私も、こういう大型車を追い越すときは、途中で荷台が倒れ掛ってくるのでは?と、追い越し終わるまで、生きた心地がしない。
話は戻るが、長男たちが転倒した際に、当のロットイテーンの運転手は、降りて来て「大丈夫か?」と一応声は掛けたものの、責任から逃れるためか、長男たちが立ち上がるのを見ると、急いで逃げるようにその場を去ったということだった。
我が家の客にもいるが、こういう酒を飲む金は惜しくないくせに、仕事道具である車の修理や、こういう安全の為の投資には本当にケチる人が多い。
一個5バーツの小さな電球でもいいから、点灯させていればこういう事故にはならないかも知れない。
まあ、人間の価値観はそれぞれ違うので、こちらの価値観を押し付ける訳にも行かないが、こういう常識のない人間が、未来ある若者の命を奪うのには、本当に憤りを感じずにはいられない。
我が家の主人は相変わらず、マルチ商法の集会だかパーティーだかにうつつを抜かしていて不在だったため、一日の仕事に疲れた私は、午後5時半くらいという比較的早い時間に店を閉め、毎週土曜日に開かれている、市内の夕市に出掛けた。
久々に、こういう夕市に出掛けた長女は、様々な屋台で売られている、服やお菓子の物色に夢中、ミックはと言えば、この夕市に必ず来ているコピーDVDの屋台で、自分の目当てのDVDを物色するのに余念がなかった。
そうこうしているうちに、かなりの時間が経ち、長男の帰宅する6時の終バスの到着時間が過ぎてしまった。
私は、合鍵を店の前に隠してきたので、長男は先に着いてもきっとそれで家に入って、夕食、風呂を済ませているだろうと思っていた。
ところが私たちが帰っても、長男が家に入った様子がない。
そこで長女が私が心配しているのを察して、長男に電話を掛けてくれた。
すると、長女は「ね。絶対、○○(長男)には内緒だよ。私が言ったって分ったら、殺されちゃうから。」
と前置きをしながら言った。
「○○、バイクで転んだんだって。」
私は内心驚いたが、あくまで平静を装って、「で、どこで?」
と聞き返した。
しばらくして、帰って来た長男に事情を聞くと、こういうことだった。
最初、いつも通り終バスで帰るつもりだったのだが、途中で財布を置き忘れて、それを探して取りに行っている間に、間に合わなくなってしまった。
そのため、普段から時々オートバイの相乗りをしている友人のオートバイで帰って来る事になった。
いつものように、身体の大きい長男の方が運転して二人乗りで来たのだが、その途中の路上で、前を走っていたサトウキビを満載したロットイテーンに衝突しそうになり、急ブレーキを掛けたところ、オートバイが滑るように転倒したと言うことだった。
いったい、何が事故の原因だったのか?
長男は時速60キロくらいで運転していたと言う事だが、長男は冠っていた友人のヘルメットのせいで、視界が見にくかったため、前方に何か動く物が見える気がしたので、ガラス部分を上げてよく見たら、テールランプが切れて無点灯のロットイテーンが目の前に迫っていた…という状況だったらしい。
そして衝突を避けるため、とっさにブレーキを掛けたところ滑り、転倒したということだった。
しかも、その転倒したオートバイと長男の目の前で、後ろからこの事故を追い越そうとしたピックアップトラックに轢かれそうになったが、その車が急ブレーキを掛けて停まって、事なきを得た…という、まさに命に関わる事故だった。
私はこの状況を聞いて、数年前にまったく同じような事故で亡くなった、長女の学校の先輩の話を思い出して、背筋が寒くなった。
その男子生徒は、やはり無点灯で暗闇の中、道路脇に駐車していたサトウキビを積んだ中型トラックにまともに衝突し、頬にサトウキビの幹が突き刺さった状態で亡くなったという、本当に可哀想な事故に遭った。
その事故以来、土日の塾通いなどで、日が暮れてから長男が友人とオートバイで帰宅する日には、本当に心配でならないのだが、今日、実際に事故に遭ってしまった。
しかし、今回の長男の事故は、痛い思いはしたが、腕と足を擦りむく程度の傷で済んで、本当に不幸中の幸いであった。
長男の学校の同級生も、つい数ヶ月前に夕方だったのだがオートバイで出掛け、追い越しを掛けた乗用車に接触されて、そのまま帰らぬ人となった…と言う事故があったばかりだった。
本当にタイの道は、オートバイだろうが、乗用車だろうが、貨物車だろうがお互いの領域を持たずに走っているので、こんな接触事故が多発するのである。
特に今の時期は、サトウキビの収穫で朝から晩までロットイテーンや大型車やトレーラーまで、猛スピードで我先にと飛ばしている。
昨日も、チャイヤプムから帰って来る途中のこの道路で、やはりサトウキビをこれでもかと載せたトレーラーの連結した貨物部分が、横転しているのを見かけた。
こういった、サトウキビの過積載による横転事故も本当に後を絶たないのである。
私も、こういう大型車を追い越すときは、途中で荷台が倒れ掛ってくるのでは?と、追い越し終わるまで、生きた心地がしない。
話は戻るが、長男たちが転倒した際に、当のロットイテーンの運転手は、降りて来て「大丈夫か?」と一応声は掛けたものの、責任から逃れるためか、長男たちが立ち上がるのを見ると、急いで逃げるようにその場を去ったということだった。
我が家の客にもいるが、こういう酒を飲む金は惜しくないくせに、仕事道具である車の修理や、こういう安全の為の投資には本当にケチる人が多い。
一個5バーツの小さな電球でもいいから、点灯させていればこういう事故にはならないかも知れない。
まあ、人間の価値観はそれぞれ違うので、こちらの価値観を押し付ける訳にも行かないが、こういう常識のない人間が、未来ある若者の命を奪うのには、本当に憤りを感じずにはいられない。
Posted by バットニャオ at 03:11│Comments(3)
│タイの社会
この記事へのコメント
あなたのブログは非常に興味深いです
Posted by sbo at 2013年01月13日 05:18
★ 所詮タイ人の言い訳ですね。
テールランプなんてない人間が歩いていたら
ひいたのでしょうか。
水牛が突進してきても見えないですよ。
テールランプなんてない人間が歩いていたら
ひいたのでしょうか。
水牛が突進してきても見えないですよ。
Posted by 隠密老人 at 2013年01月13日 12:23
街灯のない場所、バイク危ないですね。
私は日本で原付免許取ったばかりの年に、2回も死にかけました。結局、自転車感覚なんですよ。
だから甥っ子にも、ちゃんと教習で中型免許取得した方が身の安全だと教えました。
タイの高校生は当然教習所には通ってないですから、常に危険と隣り合わせの運転となります。
運よく死ななかった人はラッキー。
それくらい危ないのです。
私は日本で原付免許取ったばかりの年に、2回も死にかけました。結局、自転車感覚なんですよ。
だから甥っ子にも、ちゃんと教習で中型免許取得した方が身の安全だと教えました。
タイの高校生は当然教習所には通ってないですから、常に危険と隣り合わせの運転となります。
運よく死ななかった人はラッキー。
それくらい危ないのです。
Posted by muga at 2013年01月13日 21:55