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2010年12月07日

今週末の我が家の子供たち

 
今週末の我が家の子供たち

                稲刈りの終わった田んぼ

 今週の週末、我が家の子供たちは、顔を真っ黒にして農作業に精を出しました。
 
 我が家の長男は高1、長女は中2、次男は小6になりました。

 いつもなら、土日は塾通いの長男も、今週は父親の命令で、塾を休んでの田んぼの整備です。
普段は反抗的な口を利く、思春期真っ盛りの長女も、この父親の命令には絶対です。
毎日美白クリームをネットで検索したり、タマリンドの果肉で洗顔したり・・と年頃の女の子らしく顔の白さには人一倍気を遣っているのですが、その甲斐虚しく、昨日今日と二日の炎天下での農作業で、日焼けして、顔は真っ赤・・直に浅黒くなるでしょう・・。
 次男もゲーム大好きで、一日中でも飽きないのですが、この父親の命令に、今週末はゲームを手にする時間もなく、働き続けました。


 一人残った末っ子のミックも、一人で店の商売に精を出す母の立派な?助手として、ちょこちょこ働きました。

 
 この週末、バンコク辺りなら、国王の誕生日の記念式典やイベントが各地で催され、学校が休みの子供たちもお出かけ・・・などということも多いことでしょう。

 それに引き換え、我が家の子供達は・・・・。
そう考えると、炎天下での農作業をしている子供たちが不憫でなりませんでした。
確かに、もともとタイの田舎の農家の生まれの子供たちにすれば当たり前の事かも知れませんが、我が家は農家でもないし、もし、今頃日本で生活していれば、こういうことはなかっただろうと思ってしまうのでした。



 今から、十年以上前、長男が小学校に上がるときに、国際結婚した家庭ではよくあることですが、子供をどちらで育てるか・・を含めて、家族の進路を決断するときがありました。

 その当時、日本で十年ほど生活してきた主人は、ことあるごとに、

「日本の子供は良くない。イジメも多いし、暴走族とかもある。大体親を大事にしない。それに比べて、タイの子供は良い子だ。だから、子供は絶対タイで育てる!」

という、一応立派な理由がある主人に押されて、我が家はタイの、しかもバンコクではなく、主人の田舎で生活する道を選んだのです。
 私自身も、よくあるボランティア団体の「アジアのかわいそうな子供たち」の写真に出てくる、純粋な瞳をキラキラさせた、タイの子供像をイメージしていたので、日本の大人びた純粋さが抜けた子供に比べて、「そうかも知れない」とうかつにも同意してしまったのです。


 しかし、実際来てみると、主人の言っていた「タイの良い子」像は、主人の子供時代に、いつも棒を手にした先生たちに、バシバシ叩かれて育った世代のことで、今の子供たちは、主人が言う「良い子」像とはだいぶかけ離れていました。
あまり叩かなくなった先生には、昔の権威はなく、子供もだいぶ日本の子供たちのように自由奔放になっています。
 
 確かにあまり陰湿なイジメはないけれど、遊び半分、からかい半分で、命に関わるようなイタズラをする子供も多くいます。
大学生などは、「新入生歓迎」と称して、殺人にも繋がりかねない行為をして喜んでいる人もいます。
 バンコクなどでは、暴走族もいるし、田舎では暴走族と特別に呼ばれないだけで、夜中に外出して集まっている若者は、普通の村の若者なのに、やっていることは暴走族と変わりません。


 このような現代のタイの子供たちの中で、主人の命令によってではあるけれど、こんな田畑仕事を一所懸命手伝う子供たちに、母親ながら感動を覚えました。
 「あ~あ、疲れた~!」と小声で文句を言いながらも、この三日間頑張った子供たちに頭が下がります。

 
 そして、もう一つ・・・。

 普段、思春期で、しかも女の子と言うこともあり、父親が口を利くと事あるごとに反抗的な口を利く長女ですが、今朝、洗濯物を片付けていて主人の衣装ケースの引き出しを開けたところ、その中にある主人のTシャツに挟むようにして、

「ワンポー」(父の日)のお手製のグリーティングカードが入っていたのです。

中には・・・、
「お父さんの健康と長寿を願って・・・。お父さんの病気が早く治りますように、血小板値が沢山増えますように。それから、ずっと長生きしますように。それと、お母さんのこといっぱい愛してね。」
と、書いてありました。

 今、思い出してもつい目頭が熱くなってしまいます。
普段、反抗期の長女なので、尚更、この文面に感動するものがありました。
あんなに口が悪くても、こんなこと思ってるんだな・・・と。

 願わくば、主人がそのカードを読んで、普段の反抗的な長女への見方が変わりますように・・。

 こうして考えてみると、あの時主人が選んだ我が家の道も失敗ではなかったかな?と思います。
タイの子供たちの今も変わらぬ良いところ、それは「親思い」だと思うのですが、それだけはきちんと身についているような気がします。





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Posted by バットニャオ at 03:04│Comments(5)タイでの子育て
この記事へのコメント
初めまして。
いつも拝見しておりました。

お嬢様の御手紙、思わず目頭が熱くなりました。

とても良いお嬢様ですね。
御両親様の教育、躾が間違っていなかった証かと思います。

記事を拝見致しますと毎日御苦労の多い生活(笑)かと思いますがその御苦労も報われましたね。

これからも末長くお幸せに。
Posted by KAZ at 2010年12月07日 08:26
 今日は。日本の空気を吸っていたのは30日間の短い一時帰国でしたが、今更ながら日本は住みづらくなってきたと、いろんなところで感じてきました。
 
 さて、「父親の権威」素晴らしいです。子供は親の背中を見て成長するといわれていますが、まさにこの「手本」が親の隠れた力です。
 しかし、子供達(特にお姉ちゃん)は愛情が細かいですね。(私も思わず目頭が、潤んできてしまいました。)

 これからも「家族の絆」を大切に。(要は、「母」です。)
Posted by 阿羅漢 at 2010年12月09日 14:28
★ うちの娘も毎年必ずくれます。
誕生日には何もないので、このカードは学校の授業の一部と理解してます。
でも内容はその子次第でしょうね。
タイ人の親思いは強制だと思ってますがねえ。
Posted by ピヤポン at 2010年12月11日 06:26
イーサンで子育てされる勇気にはかねがね敬服していました。
タイという異文化は旅をするには楽しいところでした。が実際にタイ人と付き合ってみると、私などは色々と学ぶことがありました。
パットニャオさんの異文化交流日記を拝見して気持ちを分かち合えることが少しでも出来て、嬉しく思っています。
今回は、お譲さまの成長ぶりが嬉しいお便りでした。子供はそうやってだんだん大人へと成長していくのでしょう。
子供達の明日が楽しみでいらっしゃって、うらやましい限りです。
頑張ってください。応援しています。
Posted by チャンドラ at 2010年12月15日 14:06
KAZさん、こんばんは!
はじめまして!
ご丁寧なコメントありがとうございます。
コンケーンにお住まいなのですか?
入管の管轄が移ったので、年に一度は行くのですが、なかなか時間がありません。
一度ゆっくり行きたいと思ってますが・・・。

阿羅漢さん、こんばんは!
いいところもあるのですが、反面教師だと思う面も多い父親です。母親ももちろん・・ですが。
長女は、愛情は細かいのかも知れませんが、口は父親の血統が強く、非常に荒くて困ります。

ピヤポンさん、こんばんは!
そうですね、小学校では課題として書いていたような気がします。
その教育の成果か、中学になっても書いてきてくれたようです。
「強制」でも、社会全体で強制するので「習慣」になっているのが怖いです。

チャンドラさん、こんばんは!
私も二十年前、旅行でタイに出会ったときには、とても楽しく新鮮でした。
でも、それがこのようになるとは・・・。
チャンドラさんも、日本にいながらにして、ずいぶん異文化交流されているように思いますが。
Posted by バットニャオ at 2010年12月16日 05:08
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